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Salesforce で SSO を実現! - OpenID Connect で ArcGIS 連携

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11-24-2024 06:41 PM
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Salesforce で SSO を実現! - OpenID Connect で ArcGIS 連携

はじめに

ArcGIS Online や ArcGIS Enterprise では、OpenID Connect (OIDC) を利用したログインを構成することで、組織内で利用しているシステムと同じ認証情報を使用して、ArcGIS Online ArcGIS Enterprise へサイン インすることが可能となります。これまで、OpenID Connect を利用した ArcGIS との連携は幾つかブログで紹介しています。

今回は、Salesforce のユーザーを使用して、ArcGIS Online へサイン インできるよう構成する手順についてご紹介していきます。

画面の流れは以下となり、ArcGIS Online のログイン画面から Salesforce の認証画面に遷移し、Salesforce のユーザーでサイン インすることで、ArcGIS Online を利用することができます。

ArcGIS-Salesforce.png

 

Salesforce 側の設定

Salesforce は、クラウドベースの顧客関係管理(CRM)のソフトウェアです(CRM 詳細)。今回、SalesforceArcGIS Online との連携は、Salesforce Developer Edition の環境を使用しました。Developer Edition は Salesforce 開発者がプライベートな環境として無料で利用できる環境です。Developer Edition は 180 日間ログインしていないと無効化され、使用できなくなります。

Developer Edition のサイン アップ手順については、Salesforce デベロッパーブログで紹介されていますので、ご確認ください。

それでは、Salesforce 側の設定について紹介していきます。

Salesforce 側の各種設定等については、Salesforce ヘルプ ドキュメントにも詳しく紹介されていますので、ご確認ください。今回は、OpenID Connect ID プロバイダーとしての SalesforceOpenID Connect を使用した接続アプリケーションとしてサービス プロバイダーを統合のドキュメントを参考にしています。※ なお、弊社では、Salesforce のサポートは行っておりません。

はじめに Salesforce で接続アプリケーションを作成していきます。

設定のアプリケーション マネージャーの新規接続アプリケーションから「接続アプリケーションを作成」を選択して、続行をクリックします。

2024-10-24_16h55_27.png

下記の画面で、「接続アプリケーション名」、「API 参照名」、「取引先責任者メール」に対して、任意の名前やメール アドレスを設定してください。

2024-10-24_16h55_47.pngそして、APIOAuth 設定の有効化)セクションの「OAuth 設定の有効化」をチェックしてください。2024-10-24_17h22_08.png

「コールバック URL」 と「選択した OAuth 範囲」の設定を行います。

コールバック URL はこの時点では設定すべき値はないため、「https://hoge.hoge.com」などと設定します。あとで、ArcGIS Online 側で設定されるログイン リダイレクト URL とログアウト リダイレクト URL を設定します。
選択した 0Auth 範囲では、【ID URL サービスにアクセス】と【一意のユーザー識別子にアクセス】を選択して追加します。「サポートされる認証フローに Proof Key for Code Exchange (PKCE) 拡張を要求」のチェックを外します。設定が完了しまたら「保存」ボタンをクリックします。

保存ボタンをクリックしたら以下の画面に遷移します。コンシューマー キーと秘密セクションから「コンシューマーの詳細を管理」をクリックして、「コンシューマー鍵」と「コンシューマーの秘密」をコピーして保存しておきます。ArcGIS Online 側の設定で使用します。2024-10-24_17h38_57.png

2024-10-24_16h58_38.png

 

ArcGIS Online側の設定

ArcGIS Online の設定について紹介していきます。詳細な設定方法については、ArcGIS Online のドキュメント「OpenID Connect ログインの設定」を参考にしてください。

組織サイトに管理者としてログインします。設定の [セキュリティ] をクリックして、[ログイン] セクションの [OpenID Connect ログイン] をクリックします。

下記の OpenID Connect ログインの設定画面が表示されます。[ログイン ボタン ラベルには、任意の名前を設定します。[新規メンバーの加入を許可] は、[自動] オプションを選択します。[自動] にすることで、メンバーは、OpenID Connect ログインでサイン インすることで、組織サイトに加入できます。詳細については、ArcGIS Online のドキュメント「メンバーの招待と追加」をご確認ください。

[登録済みクライアント ID][認証方法の [クライアント シークレットには、Salesforce 側の設定で取得した「コンシューマー鍵」と「コンシューマーの秘密」を使用します。[登録済みクライアント ID] には、「コンシューマー鍵」、[認証方法の [クライアント シークレットには、「コンシューマーの秘密」を設定してください。

2024-10-30_14h51_56.png

[プロバイダーの範囲/権限] には、openididprofileemailaddressphone を設定します。[プロバイダー発行者ID] には、https://≪MYDOMAIN≫.my.salesforce.com を設定します。

[OAuth 2.0 認証エンドポイント URL] [トークン エンドポイント URL] などに必要な設定内容は、https:// ≪MYDOMAIN≫.my.salesforce.com/.well-known/openid-configuration を参照することで確認することができます。

それぞれ以下の内容を設定します。

[OAuth 2.0 認証エンドポイント URL]https://≪MYDOMAIN≫.my.salesforce.com/services/oauth2/authorize

[トークン エンドポイント URL]https:// ≪MYDOMAIN≫.my.salesforce.com/ services/oauth2/token

[JSON Web キー セット (JWKS) URL]https:// ≪MYDOMAIN≫.my.salesforce.com/id/keys

[ユーザー プロファイル エンドポイント URL (推奨)]https:// ≪MYDOMAIN≫.my.salesforce.com/services/oauth2/userinfo2024-10-30_14h54_24.png

すべての設定が完了したら保存ボタンをクリックします。[OpenID Connect ログイン] の横にある [ログインの構成] リンクをクリックして、OpenID Connect ログインの編集を開きます。

設定プロセスを完了することで、下記の画面の [ログイン リダイレクトURL] [ログアウト リダイレクト URL] は、自動で生成されますので、Salesforce 側で設定したコールバック URLhttps://hoge.hoge.com)を [ログイン リダイレクト URL] [ログアウト リダイレクト URL] に置き換えます。2024-10-30_14h56_56.png下記の Salesforce 側の設定画面において、コールバック URL を置き換えます。2024-10-24_16h57_13.png

これですべての設定は完了です。Salesforce のユーザーとして、ArcGIS Online へサイン インして、ArcGIS Online を利用することが可能となります。

まとめ

今回は、OpenID Connect を利用して、ArcGIS Online Salesforce との連携について紹介しました。ArcGIS Online は、OpenID Connect 認証プロトコルをサポートしているため、OpenID Connect をサポートしている Google Okta などとの連携も可能です。

また、ArcGIS Online は、SAML ログイン アカウントの構成に SAML 2.0 をサポートしています。詳細は、ArcGIS Online のドキュメント「SAML ログインの設定」をご参照ください。

これまでに、ArcGIS Online / Enterprise および ADFS の連携ガイドArcGIS Online / Enterprise および Shibboleth 連携ガイドも公開しています。

ArcGIS Online/ArcGIS Enterprise は、OpenID Connect SAML 2.0 をサポートしているため、他システムとの連携も容易に可能となっています。

以上、参考となれば幸いです。

 

■参考サイト

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