デスクトップ地図アプリ開発 -マップの作成-

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03-10-2018 06:26 PM
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デスクトップ地図アプリ開発 -マップの作成-

「デスクトップ地図アプリ開発」シリーズの第1弾の記事です。 

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1弾では ArcGIS Maps SDK for .NET(以下、SDK)で開発するアプリで使用するマップを作成します。SDK では、シェープファイル OGC GeoPackage などのローカル ファイル、ArcGIS Online  ArcGIS Enterprise で公開される Web サービスなどを表示・編集することができます。本記事では ArcGIS Online で公開されるWeb サービスを使用します。

 

Webマップ

Web マップとは背景地図や主題となる地図データ(Web サービス)を追加し、表示方法などを設定して ArcGIS Online 上に JSON 形式で保存される Web 上のマップです。Web マップの作成には ArcGIS Online が提供するマップ作成ツール(Map Viewer)を使用します。SDK で開発したアプリから Web マップを参照することにより、アプリでもそのままの状態でマップを表示することができます。例えば、あらかじめアプリで表示するデータが決まっている場合は、レイヤーを追加したり、レイヤーのスタイルを設定したりする機能のコーディングが不要になるため、開発コストを抑えられます。

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Web マップの作成

Web マップを作成する大まかな手順は次の通りです。

  1. Web マップの作成とレイヤーの追加
  2. レイヤーの表示方法の設定
  3. Web マップの保存

 

1. Web マップの作成とレイヤーの追加

ArcGIS Online の Map Viewer を開き、ArcGIS 開発者アカウントでサインインします。ArcGIS Living Atlas で公開されているレイヤーを追加します。

 

 2. レイヤーの表示方法の設定

レイヤー リストから表現を変更したいレイヤーを選び、[プロパティの表示] から表示方法を設定します。属性情報に応じた色分け表示や透過表示、表示縮尺の変更等が行えます。

 

 3. Web マップの保存

最後にここまで設定を行ってきた Web マップの保存を行います。保存すると Web マップには ID が割り当てられます。開発の際に、この ID を参照することで、設定を行った状態のマップを、アプリでもそのままの状態で表示することができます。Web ブラウザのURL 末尾の「?webmap=<Web マップ ID>」が Web マップの ID です。

 

 

Web マップの作成方法の詳細は ArcGIS Developers 開発リソース集の「Web マップの作成」のガイドをご参照ください。ご自身で ArcGIS Living Atlas から興味のあるデータを検索して Web マップを作成してみてください。位置情報付きのデータをお持ちであれば、ArcGIS Online にそのデータを Web サービスとして公開して、Web マップを作成することもできます。サンプルの Web マップでは、「学校データ (国土数値情報 令和 3 年度)」、「中学校区データ(国土数値情報 令和3年度)」、「小学校区データ(国土数値情報 令和3年度)」を使用しています。

 

1弾「マップの作成」はここまでです。次回の第2弾「開発の準備」では、アプリを開発するための準備として、SDK のインストールと Visual Studio のプロジェクト作成を行います。

 

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