iOS や Android 向けに地図アプリ開発を行いたいとお考えになったとき、皆さまはどのような基準で開発キット(API)を選定しますか?
無償で開発・評価ができる、地図が見やすい、利用できるデータが揃っている・・・
今回はこのような条件を備えたおすすめの地図アプリ開発キットをご紹介します。
その前に、皆さまは「GIS」という言葉をご存知ですか?
GIS とは「Geographic Information System:地理情報システム」の略で、位置に関連づけられたさまざまな情報を、作成、加工、管理、分析、可視化、共有するための情報技術(IT:Information Technology)のことを指します。お気づきかもしれませんが、地図アプリ開発を行おうとしている皆さまはすでに GIS の世界に足を踏み入れているのです。
この GIS の世界で多くの方から知られている製品のひとつが「ArcGIS(アークジーアイエス)」*1 です。
ArcGIS は地理情報を作成、分析、可視化するためのデスクトップ製品、地理情報の共有を行うサーバー製品、クラウド環境で地理情報の作成から共有まで行うクラウドサービス等々、さまざまな製品を提供しています。
その ArcGIS 製品群の中に、iOS や Android 向けの地図アプリ開発を行うための開発キットも含まれています。
ArcGIS の開発キットを利用すれば、単純な地図表示だけでなく、情報を最適に可視化したり、地理情報からさまざまな分析を行ったりと、一歩先を行く地図アプリを実装可能です。
ArcGIS の開発キットを利用したアプリの開発・評価は無償です。背景の地図データや主題に使用するデータも、ArcGIS のクラウドサービスで公開されているものの中から選んで使用することができます。とにかく地図アプリを作ってみたい、どんなことができるのか知りたい、という方におすすめの製品です。
もちろん、実際に作成したアプリを気に入っていただければ、それを配布することも可能です。アプリを無償で配布できる条件もあり、たとえば個人開発者が非営利目的でアプリを公開する場合、つまり誰でもダウンロード可能な無償のアプリである場合などが該当します。無償で配布できる条件に該当しない場合でも、月額 $20~ のライセンスを保有いただくだけで配布可能になり、個人開発者の方でも敷居の低い金額から利用を開始できます *2。
開発キットについての詳しい内容は ESRIジャパン製品ページ(iOS 用開発キット:ArcGIS Runtime SDK for iOS/Android 用開発キット:ArcGIS Runtime SDK for Android)をご参照ください。開発をスタートするにあたって、必要な準備や、地図を表示する最も基本的なアプリの作成方法を紹介しているスタートアップ ガイドなどが用意されています。
*1 ArcGIS は米国 Esri 社が提供する GIS 製品の総称(商標名)です。
*2 詳しいライセンスについては ESRIジャパン製品ページの「ライセンス(iOS/Android)」をご参照ください。
■関連リンク
米国 Esri 社 Web サイト:
ArcGIS for Developers
ESRIジャパン Web サイト:
ArcGIS for Developers
ArcGIS Runtime SDK for iOS
ArcGIS Runtime SDK for Android
ESRIジャパン GitHub:
Esri Japan GitHub