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ノーコードでできる!Meta Quest 2 で ArcGIS の地図を見てみよう!

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07-08-2024 07:40 PM
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ノーコードでできる!Meta Quest 2 で ArcGIS の地図を見てみよう!

 

はじめに

以前、「PLATEAU の 3D 都市モデルも Unreal Engine・Unity でハンドリング!?」のブログ記事でゲームエンジン用の SDK である ArcGIS Maps SDK for Unity/Unreal Engine の使い方とできることについて紹介しました。

 

この記事では、更にもうワンステップ進み、ArcGIS Maps SDK for Unity を利用した VR アプリケーションの開発を行っていきます。

スタンドアロンな VR 機器デバイスの Meta Quest 2 ArcGIS を用いてノーコードで VR アプリを開発していきましょう!

 

※本記事では、Unity 2022.3.22f1 ArcGIS Maps SDK for Unity 1.5.0Meta XR Core SDK 65.0.0 を利用しています。

 

ArcGIS Maps SDK for Unityとは?

開発に入る前に、Esri の提供するプラグインについて紹介します。

 

ArcGIS Maps SDK for Unity は、 Unity ArcGIS の地図を表現するために、Esri が提供しているプラグインです。

ご利用いただくためには、ArcGIS Location Platform のアカウントか ArcGIS Online の組織アカウントが必要です。

ArcGIS Location Platform のアカウントは無償でお作りいただけますので、ご興味のある方はこちらからアカウントをお作りください。

 

さて、VR アプリケーションを開発する前に、前提として Unity ArcGIS Maps SDK for Unity のプラグインが導入されていて、エディターに ArcGIS の地図が表示されている必要があります。

プラグインの導入は、ArcGIS Developers 開発リソース集 - ArcGIS Maps SDK for Unityを、地図の表示は、 ArcGIS Developers 開発リソース集 - アプリ開発 (Unity) を参考にして挑戦してみてください。

 

Unity Meta Quest の開発を行う

それでは早速、作成済みのアプリを Meta 社が提供している Meta Quest 2 を使って VR に対応させていきます。

 

Meta 社は Unity 向けに VR 開発用のアセットを提供しています。
それが、Meta XR Core SDK です。

このアセットでは、Unity Meta Quest 2 の開発を始めるための機能が一通り揃っています。詳しくは、こちらを御覧ください。

この SDK ArcGIS Maps SDK for Unity と同様に Unity エディターに導入します。

 

導入が完了すると、ツールバーに [Oculus] が追加されます。
[Oculus] > [
ツール] > [Building Blocks] と進むと、Building Blocks のウィンドウが開きます。

Building Blocks ウィンドウBuilding Blocks ウィンドウ

 

左上にある [Camera Rig] パネルの右下の追加ボタンを押すと、Camera Rig がヒエラルキーに追加されます。

追加された Camera Rig は、ArcGIS Map の子オブジェクトとすることをおすすめします。ArcGISMap の子オブジェクトは、ArcGIS Location Component を利用することで、現実世界での座標を使った位置指定をすることができます。

Camera Rig 追加 (ArcGISMap の子オブジェクト)Camera Rig 追加 (ArcGISMap の子オブジェクト)

ここまでの工程で、VR に対応させる作業はほぼ完了しました。

あとは、ビルドすれば完了! なのですが、注意事項があります。

 

それは、ArcGISCamera の仕様です。

というのも、ArcGIS Maps SDKs for Game Engines で表示しているレイヤーは、ArcGISCamera に映っていないと VR のカメラに表示されません

 

例えば、「東京タワーを VR で見たい!」と思って左の様に Camera Rig を配置します。

しかし、右の様に ArcGISCamera に東京タワーが映っていないと、ゲームを起動したら消えてしまいます!

左: Camera Rig の視界 右: ArcGISCamera の視界左: Camera Rig の視界 右: ArcGISCamera の視界

 

 それどころか、ベースマップの描画も崩れてしまいました。

ゲーム起動時(描画失敗)ゲーム起動時(描画失敗)

 

これは、レンダリングされるタイルとシーンを決定するために ArcGISCamera が利用されているためです。

 

このような事態を回避するためには、ArcGISCamera の視界が Camera Rig の視界より広く、Camera Rig が捉えているものを同様に捉えておく必要があります。

適切に ArcGISCamera を配置してあげると、表示することができました。

あとは、ドキュメントの通りにビルドしていけば、ArcGIS の地図を Meta Quest で見ることができるようになります!

 

おわりに

今回は VR 上に地図表示しているだけでしたが、スクラッチ開発を行えばインタラクティブなアプリケーションも作ることができます。

 

みなさんも、ArcGIS VR アプリケーションの開発に挑戦してみてください。

 

また、7/24 (水) に ArcGIS 開発者向けセミナーを実施します。

「ゲームエンジン と ArcGIS で開発する地図アプリケーションの可能性」と題して、ゲームエンジンの開発者向けに、ゲームエンジン用プラグインと ArcGIS の連携を中心に解説します。詳細はバナーからご確認の上、お申し込みください。

→ こちらのセミナーは終了いたしました。たくさんのご参加、ありがとうございました。
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